2011年10月16日日曜日
Auckland Eden Park Stadium 収容客数60,000人(テレビ観戦)
20 - 6 ALL BLACKS勝利
優勝が唯一の目標
地元開催だった1987年第1回W杯以来24年振りの優勝を目指すALL BLACKS。ここまでの7回のW杯全てで優勝候補の筆頭に挙げられながら、第2回大会以降は優勝を逸してきた。前回大会で過去最低成績だった準々決勝敗退という屈辱をバネに、歴代最強メンバーで王者奪還を狙う。キャプテンでFLのリッチー・マコウを筆頭にLOブラッド・ソーン、HOケヴェン・メアラムCTBコンラッド・スミスなど世界的なスターが先発し、控えにスーパースターのCTBソニー・ビル・ウィリアムズが入る豪華な布陣。唯一の不安はSOダン・カーターが怪我で欠場となる事。22歳の新鋭SOアーロン・クルーデンが責任重大な代役を担う。
粘り強く守れるかWallabies
過去のW杯での対戦成績こそWallabiesの2勝0敗だが、この対戦での劣勢は免れない。同じく劣勢を予想された準々決勝では、SPRINGBOKS相手に圧倒的に試合を支配されながら、粘り強いディフェンスでしぶとく勝ち上がってきた。この試合もディフェンスでミスせず、FLデービッド・ポーコックやLOジェームズ・ホーウィルらがブレイクダウンで奮闘し、SHウィル・ゲニアやSOクェイド・クーパーのキックで敵陣に入り、セットプレーからBKの決定力を活かして得点する展開を狙う。
苦戦のWallabies
開始直後、WallabiesのSOクェイド・クーパーのキックオフのボールが直接タッチを割ってしまいセンタースクラムとなる。ALL BLACKSはこのチャンスを逃さずCTBマア・ノヌーが右隅にトライ。開始6分でALL BLACKSが 5-0 とリードを奪う。この試合でALL BLACKSはWallabiesのハーフ団にプレッシャーを掛け自由にプレーさせない。キック合戦でもALL BLACKSのWTBコーリー・ジェーンとFBイズラエル・ダグが完璧なキック処理を見せWallabiesの前進を阻む。前半は優位に試合を進めるALL BLACKSが2PG、1DGを加えるも、Wallabiesもなんとか1PG、1DGを返し、14-6 とALL BLACKSリードで折り返す。
Wallabiesはこの試合FBカートリー・ビールが怪我のため欠場したのが大きかった。カウンターアタックに脅威がなくALL BLACKSに楽に試合を進めさせてしまった。先述したようにALL BLACKSのBKのキック処理は試合中全くミスなく完璧だった。これはALL BLACKSのFW陣が激しいプレッシャーを掛けた為、SOクェイド・クーパーが自由にプレー出来なかったから、とも分析出来る。ブレイクダウン時にSPRINGBOKS戦で大活躍のFLデービッド・ポーコックが徹底的にマークされ力を発揮出来なかった。
強みを完全に封じられたWallabiesは後半結局得点出来ず。ALL BLACKSは堅実に2PGを積み重ねてライバル対決に完勝。24年振りの地元でのW杯制覇まであと1勝に迫った。