2011年10月23日日曜日
Auckland Eden Park Stadium 収容客数60,000人(テレビ観戦)
8 - 7 ALL BLACKS 24年振り2度目の地元優勝
成るか悲願の地元優勝
奇しくも24年前の第1回W杯と同じスタジアム同じ顔合わせとなった。ALL BLACKSは毎回優勝候補の筆頭と目されながら第1回大会以来24年間優勝がない。地元開催の今大会の優勝は国民400万人の悲願でもある。先発メンバーにはFLコンビのリッチー・マコウとジェローム・カイノ、No.8キアラン・リード、SHピリ・ウィプー、CTBマア・ノヌーなど世界屈指の名手が並ぶ。歴代最強と呼ばれるスコッドで、初優勝を狙う因縁の相手を返り討ちに出来るか。
ジャイアントキラーの本領発揮か
Franceは予選プールA組で2敗を喫し、準決勝でも14人のWalesと大接戦を演じるなど苦戦続きで決勝まで勝ち上がってきた。ALL BLACKSに対して劣勢が予想されるが、三度世界を驚かせる事が出来るか。前回大会準々決勝でALL BLACKSを逆転で下した試合ではFLティエリー・デュソトワールがタックル数38回と驚異の活躍を見せた。同じくFLのジュリアン・ボネール、No.8イマノル・アリノルドキらがディフェンスで粘り、CTBオレリアン・ルージュリーやWTBヴァン・サン・クレールといった決定力あるBKにボールを供給出来れば面白い試合となる。
迫力の「カパ・オ・パンゴ」
試合前の恒例のハカは「カパ・オ・パンゴ」。これをFranceは「Vの字陣形」で受ける。会場は試合前から大歓声に包まれる。いよいよ今大会48試合目、最後の試合がキックオフ!
ALL BLACKSは前半15分に敵陣でのラインアウトからサインプレーでPRトニー・ウッドコクが抜け出し先制トライ。これには首脳陣もしてやったりの表情。HCのグラハム・ヘンリーがサインプレーをコーチしたスティーヴ・ハンセンに笑顔で握手を求めていたのが微笑ましい。
試合はALL BLACKSキッカー、SHピリ・ウィプーの不調もあり点数の動かない重苦しい展開。しかしプレーは激しく両チームのSOは何れも怪我で交代している。
漸く点数が動いたのは後半6分。ALL BLACKSのSOアーロン・クルーデンに代わったスティーブン・ドナルドがPGを決めて 8-0 。リードを広げるALL BLACKSだったが、直後にFranceのティエリー・デュソトワールにゴール真下にトライを喫してしまう。このトライの起点となった交代出場のフランソワ・トゥランデュックがコンバージョンキックを決めて、その差僅か1点まで迫る。
勢いづくFranceは猛攻を見せた。距離のあるPGを狙いあわや逆転の場面を作るなど何度も会場を沸かせたが、ALL BLACKSは粘り強く守り、最後の3分間はFWが力を振り絞りボールを保持。最後は相手の反則を誘い、タッチに蹴り出しノーサイド。互いのプライドを懸けた死闘に終止符が打たれた。試合の詳細はコチラ。