ラグビーワールドカップ1995南アフリカ大会準決勝

1995年6月18日日曜日

Cape Town Newlands Stadium 収容客数51,100人(テレビ観戦)

45 - 29 ALL BLACKS勝利

オールブラックス

スピード自慢の黒衣軍団

2大会振りの優勝を目指すALL BLACKS。BK・FW一体となった驚異的なスピードで相手を圧倒する戦いぶりで予選プールC組を1位通過。Japanも予選プールで対戦し 145-17 のW杯史上最大失点で敗れている。SOアンドリュー・マーティンスはW杯前のキャップ数僅か 1 の22歳。100mを10秒台の記録を持つWTBジョナ・ロムーはW杯前のキャップ数 2 の20歳。コンビを組むWTBジェフ・ウィルソンは21歳、FBグレン・オズボーンも23歳と若手中心のチーム。サイズとパワーが自慢のEngland相手にスピードで翻弄出来るか。

イングランドラグビー協会エンブレム

サイズとパワーのEngland

Englandは1995年のFive Nationsでグランドスラムを達成。FW後ろ5人の平均身長は2m越え大型チーム。LOマーティン・ジョンソンが2m4cm116kg、LOマーティン・ベイフィールドは2m12cm116kg、FLティム・ロドバー2m1cm105kg、FLベン・クラーク199cm111kg、No.8ディーン・リチャーズ196cm114kgと圧巻のサイズを誇る。BKにはSOロブ・アンドリュー、CTBにキャプテンのウィル・カーリングジェレミー・ガスコットなど経験値が高くスキルフルでスピードある選手がいるので、FWのパワー勝負で優位に立てればトライも狙える。

怪物ロムーの歴史的トライ

試合開始直後から怪物ジョナ・ロムーのパワーとスピードが観客を魅了する。開始3分に敵陣でSHグレアム・バショップからのロングパスをワンバウンドでキャッチすると、この195cm118kgの怪物WTBは加速。Englandキャプテンのウィル・カーリングのタックルを躱すと、バランスを崩しながら正面からタックルにきたFBマイク・キャットを吹っ飛ばしてそのままトライ。W杯史上最も有名なトライを決めた。

続く6分にはキックオフのボールを繋ぎCTBウォルター・リトルが抜け出し、FBグレン・オズボーンに繋ぎ、最後はFLジョシュ・クロンフェルドがトライ。ALL BLACKSはあっという間に12点を先行した。

歴史的なシーンがもう一つ。前半20分ハーフラ付近でパントキャッチしたALL BLACKSのNo.8ジンザン・ブルックがDGを狙いこれが見事に決まる。「コンプリートフットボーラー」と呼ばれたジンザン・ブルックの真骨頂のプレー。No.8のDGは空前絶後。このプレーも歴史的なシーンだった。

ロムーがもう一つトライを重ね、前半を 25-3 とリードして終わったALL BLACKSは後半も主導権を渡さない。ジョナ・ロムーが2トライ、グレアム・バショップが1トライを重ねる。EnglandALL BLACKSの足が止まり始めた後半20分過ぎにはキャプテンのウィル・カーリングとWTBロリー・アンダーウッドがそれぞれ2トライずつを返すが、時すでに遅し。Englandをスピードと運動量で圧倒したALL BLACKSが快勝し、SPRINGBOKSの待つ決勝へ駒を進めた。

投稿者

ラグビー好きの食いしん坊

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