1999年10月24日日曜日
Saint-Denis Stade de France 収容客数81,338人(テレビ観戦)
44 - 21 SPRINGBOKS勝利
連覇へ SPRINGBOKS
SPRINGBOKSは前回の自国開催W杯での優勝を含め1998年12月までテストマッチ17連勝を記録。連勝記録をストップされた因縁の相手がEngland。この試合はそのリベンジとなる。ラシー・エラスムス、アンドレ・ヴェンターのFLコンビとNo.8ボビー・スキンスタッドの第3列は強力で、サイドラインまでカバー出来る機動力とロングパスも出来る器用さを兼ね備える。キャプテンを務め、188cmのサイズで世界一のSHと呼ばれたユースト・ファンデル・ウェストハイゼンがFWを巧みにリードする。
大型FWで優位に立てるか
予選プールB組ではALL BLACKSにこそ 19-30 と敗れたものの、その他は圧勝して準々決勝に上がってきたEngland。キャプテンでLOマーティン・ジョンソン、No.8ローレンス・ダラーリオ、FLリチャード・ヒルら大型FW陣の活躍が鍵となる。注目のSOは「救世主」ジョニー・ウィルキンソンが控えとなり、ポール・グレーソンが先発する。中3日での試合となるEnglandに対しSPRINGBOKSは中8日と休養十分。体力的にはやや不利か。
神がかったDG
この大会から出場チームが 16チーム → 20チームに増えた。予選プールは5組となり、この大会に限り予選プール終了後にプレーオフが行われた。先述の両国の試合間隔の差は、このプレーオフによるものだった。
準々決勝の4試合中最も実力伯仲の2チームと目されていた。先述のように1998年12月5日にTwickenhamで行われた両国の対戦ではEnglandが 13-7 と勝利しSPRINGBOKSのテストマッチ18連勝を阻止している。それまではEnglandは対SPRINGBOKS戦は4連敗しており、両国の通算成績はEnglandの 5勝10敗1引分け。
試合は両チームともディフェンスが良く力が拮抗していて、思い切った攻めが出来ない。特にSPRINGBOKSのディフェンスの圧力が強く、Englandはボールを回すと攻撃ラインを下げられてしまう。両チームともPGで交互に得点する展開の中、前半30分過ぎになるとSPRINGBOKSの個々のフィットネスで前進する場面が目立つようになる。キックへのプレッシャーも強くなり、前半35分にはEnglandのSOポール・グレーソンのタッチキックがノータッチとなる。SPRINGBOKSはこのミスを逃さずカウンターアタック。最後はSHユースト・ファンデル・ウェストハイゼンがトライを決め、前半は 16-12 とSPRINGBOKSリードで折り返す。
後半はSPRINGBOKSのSOヤニー・デビアが大活躍。後半に入って5回連続してDGを決める。Englandも後半15分には20歳のジョニー・ウィルキンソンを投入し追撃を図る。攻撃のリズムが変わり、一時は 21-25 の4点差まで迫るが、EnglandのBKの決定力不足もありSPRINGBOKSの勢いは止められない。試合終了間際にはSPRINGBOKSのCTBピーター・ロッソーにもトライを決められSPRINGBOKSが勝利した。