ラグビーワールドカップ2011 NZ大会予選プールB組
2011年10月1日土曜日
Oakland Eden Park 観客数58,213人(テレビ観戦)
16 - 12 England勝利
調子は上向き
Englandは2011年のSix Nationsを制した後、W杯の準備試合ではWalesと1勝1敗の後、Irelandとのアウェーゲームでは20-9で快勝。
03年にW杯制覇した時に主将だったマーティン・ジョンソンが監督を務め、相変わらずFWは強力。やはり8年前の豪州大会で優勝に貢献したSOジョニー・ウィルキンソンが調子を上げていることもEnglandにとっては好材料だ。ウィルキンソンにとっては通算4度目のW杯となる。
8強を死守できるか
歴史的な因縁もあって、Englandに対して、常にライバル心を全開にして挑んでいくのがScotland。それは、元々1871年に行われた世界初のテストマッチが両国の対戦だったことからも想像できるとおりだ。
そのように、ライバル心を燃やす両国がW杯で対戦するのは、1991年以来のこと。20年前に地元Edinburghで6-9と惜敗しているScotlandにとっては、世紀をまたいだリベンジマッチとなる。
2011年のSix Nationsでは、Italyに対する1勝にとどまったScotlandだが、8月の準備試合には、そのItalyに加えてIrelandにも勝利。
ウィルキンソン同様、4度目のW杯となるFBクリス・パターソンをはじめ、SHマイク・ブレアー、SOダン・パークス、WTBショーン・ラモントなど、特にBK陣にベテランが揃う。
Scotlandを率いるのが、03年にEnglandのアシスタントコーチだったアンディ・ロビンソン監督(England出身)なのも、両ライバル国の対戦への関心度を一層高める要因にもなっている。
Scotlandの魂のラグビー
両チームとも過去6回のW杯で全て決勝トーナメントに進出している。Scotlandが決勝トーナメントに進むにはEnglandに勝ち点を与えず自らは勝ち点5を取らねばならない。得点力不足が指摘されるScotlandには厳しい条件だが意地をみせるか。
ScotlandはFBクリス・パターソンとSOダン・パークスがPGで9点、DG3点を挙げて後半36分までリードする。特に2003年、2007年のW杯でキック成功率100%を記録したパターソンのキックは本当に見事だった。
Englandは頼みのSOジョニー・ウィルキンソンのキックが不調。本来の姿ならば絶対外さない距離・角度のPGを外してしまう。それでもウィルキンソンは勝負どころの後半17分にDGを、後半23分にPGを決めて追撃ムードを高める。
なおも攻めるEnglandと、必死に守るScotland。後半34分にEngland・SOジョニー・ウィルキンソンに代わって入ったトビー・フラッドが、切り札のWTBクリス・アシュトンに飛ばしパスを通し、アシュトンがトライを決めて逆転。Scotlandは初めての予選プールでの敗退となった。