2023年9月10日日曜日

ラグビーワールドカップ2023フランス大会予選プールD組

Toulouse Stadium de Toulouse 収容客数33,150人(テレビ観戦)

42 - 12 Japan勝利

Japan出陣

日本代表、愛称は「ブレイブ・ブロッサムズ(Brave Blossoms)」。2023年5月、勇敢な桜の戦士たちの「ハイパフォーマンスユニオン」入りが決まった。従来の「ティア1」とされる世界の強豪10チームに日本を加えた11チームで構成され、日本のラグビーは初めて世界のトップ階層に位置づけられた。2015年ワールドカップ(W杯)イングランド大会での南アフリカへの歴史的勝利。同大会でのサモア、アメリカにも勝利した躍進。そして2019年自国開催でのアイルランド、スコットランドといったティア1勢が揃うプールを4戦全勝で勝ち抜き、史上初のベスト8入りを果たすまでに成長したブレイブ・ブロッサムズ。
ワールドラグビーランキング14位(9/4付)で迎えるフランス大会は、ブレイブ・ブロッサムズにとって世界11強の「ハイパフォーマンスユニオン」としての真価が問われる舞台。ジェイミー・ジョセフ監督の集大成となる今大会に向け、チームはハードな合宿を積んだ。PR稲垣啓太、FL姫野和樹、リーチ マイケル、SH流大、WTB松島幸太朗らのワールドカップ経験者に加えて、突破力が魅力のPRシオネ・ハラシリ、SO李承信ら新戦力も加わる。
前大会終了後、「ベスト8入りはゴールではない。日本のためにもっと歴史を作りたい」とリーチ マイケルは語った。フランスの地で、日本ラグビーの新たな歴史が生まれようとしている。

唯一の初出場チーム

チリ代表、愛称はチリの国鳥コンドルから「ロス・コンドレス(Los Condores)」。アメリカ大陸予選2を勝ち上がり、初めてワールドカップ(W杯)本大会の出場権を掴んだ。スクラムの強さ、屈強で大きなファイターが多く、セットプレーにフォーカスした戦術のチーム。
W杯開幕前のワールドラグビーランキングは22位(9/4付)。キャプテンを務めるのはFLのマルティン・シグレン。予選で活躍したWTBサンティアゴ・ビデラ、LOハビエル・アイスマンらが順当に最終メンバー入りしている。2015年の南アメリカラグビーチャンピオンシップで初優勝し、チームとしての成長と発展を続けており、W杯デビューに向けて意欲を燃やしている。
プール戦での1勝を目指すであろうチリ代表の標的は日本代表ブレイブ・ブロッサムズ。両国にとって注目の一戦となることは間違いない。

Japanが実力を発揮

チリはこの試合で、W杯でプレーした26番目の国となった。

前半6分、チリは右タッチライン際でルーズボールがチリのロドリゴ・フェルナンデスの足元に転がると、フェルナンデスはそれを蹴って突進。そのまま抑え込み、開始早々にトライを決めた。

チリは先制点を挙げ、これ以上ないスタートを切った。

しかし、すぐに日本が主導権を握った。

前半8分と41分にアマト・ファカタヴァが計2トライを奪い、同30分にはジョネ・ナイカブラが1トライを決めた。日本は前半を21-7で折り返した。

後半に入ると、日本は7分、センターのディラン・ライリーが故意のノックオンでイエローカードを受けた。

直後の8分、チリのアルフォンソ・エスコバルがトライを奪い、得点差を縮めた。逆転への期待が高まった。

だが、日本は後半13分、W杯出場4度目のフランカーのリーチ マイケルが、チーム四つ目のトライ。チリ逆転の望みは早々にしぼんだ。

日本はこれで、4トライ以上を挙げれば獲得できるボーナスポイント1点を確実にした。

さらに、日本は後半31分に中村亮土、終了間際にもワーナー・ディアンズがそれぞれトライを決め、点差を広げた。

日本はこの試合、トライの後のコンヴァージョンキック6本を松田力也がすべて成功させた。

チリは攻撃で、積極的にパスをつないで前進を図った。守備は固かったが、規律の乱れが失点につながった。前半の日本のトライのうち二つは、チリの選手がイエローカードで10分間退場し、1人少ない14人でプレーしている間に取られたものだった。

チリのイエローカードの1枚は、プロップのマティアス・ディトゥスが、ボールを手放した後の具智元に遅いタイミングでタックルを仕掛けたことによるものだった。もう1枚はキャプテンのマルティン・シグレンが、松島幸太朗へのタックルで頭と頭がぶつかったとして受けた。

日本のゲームキャプテンを務めた流大は試合終了後のインタビューで、「W杯で勝つのは簡単なことではなく、どんな相手でも1勝することはすごく価値がある。チリが素晴らしいファイトを見せてくれて、素晴らしいオープニングゲームになった」と述べた。

また、「チリのフィジカルに苦戦することも多々あったが、最後まで自分たちのゲームプランを遂行することができてよかったと思う」と振り返った。

日本はこの勝利で、勝ち点5を挙げ、D組の1位となった。2位には、9日(日本時間10日)にアルゼンチンを27-10で下したイングランドがつけている。

日本は2019年の自国開催のW杯で、初めて準々決勝に進出した。それと同じか、それを超える結果を今大会で出すためには、同じD組のイングランドかアルゼンチンを破らなくてはならない見通しだ。

日本は17日午後9時(日本時間18日午前4時)、イングランドと2戦目に臨む。

投稿者

ラグビー好きの食いしん坊

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