2023年9月23日土曜日
ラグビーワールドカップ2023フランス大会予選プールD組
Lille Stade Pierre-Mauroy 収容客数50,096人(テレビ観戦)
71 - 0 England勝利
待望の主将復帰
ヘッドコーチ Steve Borthwickは日本戦の先発メンバーに13人の変更を加え、今回の15人に残ったのはKyle Sinckler および Lewis Ludlamの2人のみである。
今回出場するメンバーのうち、Bevan Rodd、David Ribbans、Jack Willis、Max Malins、Henry Arundell および Jack Walker の6人の選手は、ラグビーワールドカップ初陣となる。
Owen Farrellがキャプテンを務めるのは44回目となり、Chris Robshawを抜いてイングランド代表として最多でキャプテンを務める回数で2位となった。1位は、Will Carlingでキャプテンとしてイングランドを率いた最多記録59回を持つ。
Will Carlingは、2014年トゥイッケナムでの南アフリカ戦以来、初めてDanny Careとハーフ団を構成する。2人が先発15人に入った過去の9試合で、Farrellはインサイドセンターを務めた。
Marcus Smithは、イングランドの最初の2試合はベンチからのスタートで17分のプレータイムの後、今回ラグビーワールドカップの試合で初めて先発を務める。
今回、交代要員として出場する George Fordは、ラグビーワールドカップ2023で一試合あたり20.5点を挙げており、この大会の前には今年の代表戦に4回出場し一試合4.3点の記録であった。
どこまで食い下がるか
ヘッドコーチ Pablo Lemoineは、サモアに43-10で敗れた先発15人に9人の変更を加え、Matias Dittus、Clemente Saavedra、Rodrigo Fernandez、Matias Garafulic、Domingo Saavedra および キャプテンの Martín Sigren のみ同じポジションで出場する。
Francisco Urrozは、2015年ブラジル戦で代表デビューしてから8年後に、ラグビーワールドカップのデビューを果たすことになる。
Benjamin Videla は、ケープタウンでのRWCセブンス 2022でセブンス代表として1トライを挙げた。先週のサモア戦でベンチからスタートし19分プレーしたあと、今回の試合で代表での先発は初めてとなる。
キャプテン Martín Sigrenは、イングランドのクラブチーム ドンカスター・ナイツの一員としてRFUチャンピオンシップでプレーしており、RWC2019に出場したアメリカのNick CivettaおよびナミビアのWian Conradieに次いで過去2回のラグビーワールドカップを戦った3人目の選手である。
Domingo Saavedraはチリ代表の中で、RWC2023で最も有効なタックル(5回)を成功させている。
Clemente Saavedraは、マイボールの際のラインアウトでボールを受けるメインの選手で、チーム最多の11回キャッチを成功させている。
Englandが圧倒
ラグビーワールドカップ2023は3週目に入り、この日はリールでともにプール戦3試合目となるイングランドとチリが対戦した。
試合は序盤から、出場停止が明けてスタメンに復帰したSO(スタンドオフ)オーウェン・ファレルを要するイングランドが優勢に進め、敵陣内でのアタックを展開しながら、ペナルティに際してもキックを選択せず、積極的にトライを狙う姿勢を見せる。
しかし、ワールドカップ初勝利を狙うチリも粘り強い守備と、要所でのターンオーバーで応戦。チリが驚きの健闘を見せるなか、試合はスコアレスの時間帯が続く。それでもイングランドは慌てることなく試合を進め、50:22で局面を打開したのを皮切りに、20分には敵陣深い位置でのスクラムからサイドへ展開し。WTB(ウィング)ヘンリー・アランデルのトライへとつなげる。
手こずりながらも先制したイングランドは24分、敵陣でのラインアウトからモールで一気にゴールライン付近まで押し込み、最後はHO(フッカー)セオ・ダンがトライを決める。ファレルは最初のコンバージョンは外すも、2本目はきっちり決め、イングランドが12-0とリードを広げる。
これで波に乗ったイングランドは30分、敵陣深い位置でペナルティを得ると、素早いリスタートで陣形の整っていなかったチリの間隙を突き、アランデルがこの試合2度目のトライを決める。怒涛の攻撃を繰り出すイングランドの勢いは止まらず、35分にはフォワードで押し込む展開に持ち込み、PR(プロップ)ベヴァン・ロッドがトライを決め、前半でボーナスポイントを確定させる。
その後、イングランドは前半終了間際に、FB(フルバック)マーカス・スミスが自ら蹴ったグラウンダーのキックをキャッチし、そのままインゴールへ持ち込む個人技でトライを奪い、31-0とチリを突き放してハーフタイムを迎える。
大会を通じてペナルティの多さが課題となっているチリは、後半に入り、5分にシンビンで数的不利を強いられると、その直後に相手ボールのラインアウトからモールでインゴールまで押し込まれ、後半最初のトライを許す。
攻撃の手を緩めないイングランドは、8分にWTBアランデルがトライを決め、ハットトリックを達成。アランデルは20分にもチップ&チェイスからトライを奪うと、29分にはこの試合5つ目のトライを決める。
イングランドはその後も、一矢報いたいチリに得点を許すことなく試合を進め、37分、40分とトライを重ね、終わってみれば、71-0の大勝でプール戦3連勝を飾り、ベスト8進出に大きく近づいた。