2023年9月30日土曜日

ラグビーワールドカップ2023フランス大会予選プールB組

Lille Stade Pierre-Mauroy 収容客数50,096人(テレビ観戦)

84 - 0 Scotland勝利

スコットランドラグビー協会エンブレム

ベスト8に向けて負けられない戦い

スコットランドのヘッドコーチGregor Townsendは、土曜日リールで行われるプールB ルーマニア戦のスコッドを発表した。大幅に入れ替えたチームに、タイトヘッド・プロップのJavan Sebastianを代表戦初スタメンで起用した。トンガに45-17で勝利した先発15人の中で今回のメンバーに残ったのは、右ウイングから左ウイングに変更するKyle Steynのみで、経験豊富なGrant Gilchristがセカンドローに入る。Sebastianは、Jamie Bhatti、Luke Crosbie、Hamish Watson および Ben Healyを含むラグビーワールドカップ2023で初お目見えとなる5選手のうちの一人である。

Gregor Townsendは、勝利したトンガ戦の先発15人から大幅にメンバーを入れ替え、アウトサイド・センターのChris HarrisおよびウイングのKyle Steynのみが残った。

HarrisはRWC2019年大会で全4試合に出場したが、今回のRWC(トンガ戦では)でプレーしたのは、これまでわずか48分である。6回のボールキャリーで19mをゲインし、6.6回のタックルを成功させた。

Steynはウイングのポジションで右から左へ移り、Darcy Grahamは14番ジャージを着る。Steyn (14試合で10トライ) および Graham (37試合で20トライ)は、二人で出た51回の代表試合で合わせて30トライを挙げている。

Harrisおよびオープンサイド・フランカーHamish Watsonは、今回Grant Gilchristが率いるチームにおいて副キャプテンに指名された。Grant Gilchristは過去、スコットランド代表チームのキャプテンを5度務め、前回は2022年7月に行われたアルゼンチン戦である。

今回の試合はWatsonにとって59回目のキャップとなるが、RWC2023年大会では初めての試合となる。4年前のプール初戦となったアイルランド戦で、膝を負傷して2019大会を終えた。

バックロー・フォワードLuke Crosbie、プロップのJavan Sebastian および元アイルランドU20のフライハーフ Ben Healy は、RWCデビューを果たす中、直近で招集されたJohnny Matthewsはベンチスタートで初めてのスコットランド代表キャップを獲得する予定である。

フィジカルバトルで対抗

ルーマニアのヘッドコーチEugen Apjokは、9月30日土曜日にスタッド・ピエール・モーロイで行われるスコットランド戦のメンバー23人を発表した。Taliauli Sikuea はウィングでルーマニア代表としてのデビューすることになる。

76-0で南アフリカに敗北した時の先発メンバーからは5人のみが残る。

Adrian MotocとキャプテンのCristian Chiricaは、セカンドローとナンバー8として連続出場記録を保持する。バックスであるスクラムハーフのGabriel Rupanu、アウトサイドセンターのJason Tomane、フルバックのMarius Simionescuもチームに残る。 

ヘッドコーチのEugen Apjokは、元7人制トンガ代表のTaliauli Sikueaにラグビーワールドカップデビューの機会を与える。左ウィングのOnutuに代わってメンバーに入ることになる。

Sioeli Lamaも逆サイドのウィングでRWCデビューを飾ることになり、交代要員のフォワードでフロントローであるCostel Burtilaは、初のRWCキャップ獲得となる可能性がある。

Alin Conacheは、フライハーフとしての初めての先発により8キャップ目を獲得する。普段はスクラムハーフであるConacheは、Hinckley Vaovasaの本大会継続を断念する怪我による緊急対応として10番で出場する。

交代要員のスクラムハーフFlorin Surugiuは12月に39歳になり、ナミビアのPJ van Zillに続いて2番目の年長者となる。

Scotlandが力を見せつける

ラグビーワールドカップ2023は第4週も佳境に入り、この日リールで行われた試合では、「死の組」プールBで決勝トーナメント進出へ、負けられないゲームの続くスコットランドと、今大会初勝利を目指すルーマニアが対戦した。

地力に勝るスコットランドは、次節のアイルランド戦を見据え、前節からスタメン13人を入れ替えてこの試合に臨むと、控えメンバー中心の編成ながら、着実にテリトリーを獲得し、序盤から優勢に試合を進める。

試合が動いたのは9分。スコットランドは敵陣でアタックを展開するなか、ラインブレークしたCTB(センター)キャメロン・レッドパスからのオフロードパスを受けたFL(フランカー)ハミッシュ・ワトソンがインゴールに飛び込みトライ。SO(スタンドオフ)ベン・ヒーリーがコンバージョンを決め、7-0とする。

アイルランドとの最終戦へ向け、ボーナスポイントの欲しいスコットランドは、17分にWTB(ウィング)ダルシー・グラハムの突破から、SH(スクラムハーフ)アリ・プライスへと繋いでトライを奪うと、21分にはWTBグラハムが自ら守備網を突破しトライを決める。ここまでヒーリーが全てのコンバージョンを決め、スコットランドが21-0とリードを広げる。

一方、攻撃の糸口が見出せないルーマニアは30分、31分と相次ぐイエローカードにより13人でのプレーを強いられる厳しい展開に。スコットランドはこの好機を逃すことなく、34分に連続アタックからWTBグラハムがインゴールへと持ち込み、前半の時点でボーナイスポイントを確定させる。

数に勝るスコットランドは、自陣深い位置からも果敢にアタックを敢行し、38分にNO8(ナンバーエイト)マット・ファーガソンのトライでリードを広げると、前半終了間際にはWTBグラハムがトライを奪い、前半だけでハットトリックを決める。なお、ルーマニアは39分にもイエローカードが提示され、まさに泣きっ面に蜂となった。

42-0と大きくリードした状況で始まった後半も、思い通りにパスを繋ぐスコットランドは攻撃の手を緩めることなく、相手が15人に戻る前の5分にトライを奪うと、ルーマニアのシンビン解消から間もない14分にもカウンターからトライを奪い、56-0と容赦なくリードを広げる。

流れるようなパスワークで相手の守備陣を翻弄するスコットランドは、その後もトライラッシュを展開し、最終的には12トライ12ゴールの猛攻。84-0の圧勝で、翌週のアイルランド戦へ大きく弾みをつけた。

投稿者

ラグビー好きの食いしん坊

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)