2023年10月7日土曜日

ラグビーワールドカップ2023フランス大会予選プールC組

Nantes Stade de la Beaujoire 収容客数38,285人(テレビ観戦)

43 - 19 Wales勝利

ラグビーワールドカップ(RWC)フランス大会のプール戦は大詰めを迎えている。激戦となっているプールCは、10月7日(土)、ナントのスタッド・ド・ラ・ボージョワールで、1位のウェールズ(勝ち点14)と4位ジョージア(勝ち点3)が対戦する。ウェールズはすでに2位以上で決勝トーナメント進出を決めているが、ジョージアから勝ち点1以上をあげれば1位通過が確定する。ジョージアはすでにプール戦での敗退が決まっているが、世界のラグビー界での存在感を高めるため、自国のラグビーの未来のため、誇り高く戦うだろう。

両チームは、2022年11月19日、ウェールズのホームであるカーディフのプリンシパリティ・スタジアムで対戦し、ジョージアが両国の対戦史上初めて勝っている。スコアは13-12。劇的な逆転勝利で、10-12と2点差を追いかけていた後半36分、スクラムで反則を誘い、交代出場のSOルカ・マトカヴァがPGを決めた。今回もジョージアのスクラムが優位に立てばロースコアの僅差勝負になる可能性がある。ここでウェールズが逆に圧力をかけるようだと点差が開く可能性もあるのだが。

ウェールズラグビー協会エンブレム

ベスト8確定

ウェールズはジョージア戦のメンバーを今週早々に発表した。オーストラリアに勝利したメンバーからFWで3人、BKで3人のメンバーを変更。HOデヴィ・レイクはキャプテンとしてポルトガル戦以来の先発。LOダフィド・ジェンキンスもポルトガル戦以来、今大会2度目の先発。オープンサイドFLは昨年代表デビューのトミー・レッフェルが務める。ハーフ団はSHトモス・ウィリアムズ、SOガレス・アンスコムのコンビ。WTBリオ・ダイアーは今大会2度目の先発出場だ。

今大会のあと、アンスコムは東京サントリーサンゴリアスへ、FBリアム・ウィリアムズはクボタスピアーズ船橋・東京ベイに加入することが決まっており、その活躍も楽しみだ。2022年にジョージアに敗れた先発15人から残っているのは6人(PRガレス・トーマス、LOダフィド・ジェンキンス、NO8タウルペ・ファレタウ、SHトモス・ウィリアムズ、CTBジョージ・ノース、WTBルイス・リース=ザミット)。汚名返上の試合でもある。

最終戦に全てを懸ける

ジョージアは、12-17で敗れたフィジー戦から先発メンバーで5人の変更。FWではPRグラム・ゴギチャシヴィリ、HOシャルヴァ・マムカシヴィリが先発復帰。ここ2試合はリザーブからの出場だったLOノダール・チェイシヴィリが4番で先発。キャプテンのメラブ・シャリカゼは12番のCTBで先発復帰し、99キャップ目となる。FBラシャ・クラマゼは96キャップのベテランで、2011年のRWCニュージーランド大会、2019年の日本大会に出場したが、今大会は初登場だ。NO8トルニケ・ジャラゴニアはディフェンス面で目立っており、今大会48回のタックルを決めている。ウェールズに対してもキーマンの一人だ。

昨年、ウェ―ルズに勝利した出場メンバーでは、リザーブも含めて23人中15人がメンバー入り。11名が先発する。その中には勝利を決めるPGを決めたSOルカ・マトカヴァもいる。ウェールズが首位通過を決めると、プールD2位と準々決勝で戦うことが決まっており、日本代表がアルゼンチンに勝てば対戦する。日本代表のベスト4を占う意味でも注目の一戦だ。

Walesがグループ首位で決勝トーナメントへ

プール戦が最終局面に入り、ベスト8の座が決まり始めたラグビーワールドカップ2023。この日はナントにて、すでに準々決勝進出を決めているウェールズと、この最終戦で今大会初勝利を目指すジョージアが対戦した。

前半序盤は、お互いにエリアマネジメントを意識し、キックの応酬となる中、この試合で勝ち点1を積み上げることで、プールCの首位突破が決まるウェールズがテリトリーを獲得しながら優勢にゲームを進める。

試合が動いたのは16分。ウェールズは敵陣深い位置でのラインアウトからモールでゴールライン付近へ押し込むと、そこからの展開で最後はPR(プロップ)トーマス・フランシスがインゴールへ飛び込み先制トライを決める。コンバージョンも決まり、ウェールズが7-0として試合の主導権を握る。

これで波に乗ったウェールズは、23分にラインアウトからオープンサイドへ展開し、FB(フルバック)リアム・ウィリアムズがトライを奪う。SO(スタンドオフ)サム・コステローがこのコンバージョンも成功させると、27分にはPG(ペナルティゴール)を決め、ウェールズが17-0と短時間でリードを広げる。

対するジョージアは、31分過ぎにこの試合初めて敵陣22mライン内に攻め込むと、35分にラインアウト・モールからボールを出して展開し、近場へのアタックで数フェーズを重ねた後、CTB(センター)メラブ・シャリカゼがインゴールへ飛び込んでトライを決める。SOルカ・マトカヴァのキックも決まり、7点を返す。

その後、前半はウェールズが蹴り合いをコントロールする中、スコアは動かず、ウェールズが10点のリードを保ったままハーフタイムを迎える。

後半はキックオフからウェールズがディフェンス主体で、相手のアタックを受け止めると、3分に相手パスミスからターンオーバーで、カウンターアタックを発動。最後はWTB(ウィング)ルイス・リース=ザミットが独走でインゴールへ持ち込みトライ。SOコステローのキックも決まり、24-7とリードを広げる。

その後も、試合はウェールズが自陣で守備をする展開で、ジョージアは19分に敵陣深い位置でのラインアウトから、FW(フォワード)が近場で押し込む展開に持ち込んでトライを奪うと、22分にはWTBダヴィト・ニニアシヴィリが、ラインアウトからのアタックでトライを奪い、一気に5点差に詰め寄る。

一方、後半に入り守勢に回っていたウェールズは、24分過ぎあたりから攻撃のギアを上げると、27分にカウンターアタックから、WTBリース=ザミットがトライを決めたことでボーナスポイントを獲得し、プールC首位突破を確定させる。

結局、試合はその後2トライを加えたウェールズが43-19で勝利し、プール戦4戦全勝で準々決勝へ弾みをつけた。

投稿者

ラグビー好きの食いしん坊

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