2023年10月8日日曜日
ラグビーワールドカップ2023フランス大会予選プールB組
Lille Stade Pierre-Mauroy 収容客数50,096人(テレビ観戦)
46 - 24 Tonga勝利
今大会初勝利を目指して
トンガのヘッドコーチToutai Kefuは日曜日にリールで行われるルーマニア戦のスコッドを発表し、最多キャップ数を持つSonatane Takulua(写真)がスクラムハーフとして復帰し、キャプテンを担う。
元オールブラックスのGeorge Moalaは、5試合の出場停止を終えて先発メンバー入りし、遅咲きの32歳にしてラグビーワールドカップデビューを果たすことになる。スタメンには6人の変更と1つのポジション変更があり、Moalaが元オールブラックスのMalakai Fekitoaに代わりセンターに入る。
今大会で全試合にフル出場しているのはAhkiとフルバックのSalesi Piutauのみで、これまで240分間試合に出場している。
これまで2試合にベンチから出場している元ワラビーズのAdam Colemanは、32歳の誕生日翌日にRWC2023での初の先発出場を果たす。これがフロントファイブに加えられた唯一の変更点となる。
トンガ代表最多キャップ数を持つSonatane Takuluaは、William Haviliとパートナーを組み、今大会で初の先発スクラムハーフとして起用され、チームのキャプテンを担う。
タイトヘッドのBen Tameifunaは、キャプテンからは退いたが、今年のラグビーワールドカップで2トライを挙げた唯一のプロップであり、今大会の他のプロップと比較(最低でも160分以上出場した選手が対象)して、1試合ごとに最も多くのキャリー回数(10.7)とディフェンス突破回数(2.7)の記録を誇っている。
オープンサイドのSione Havili Talituiは、今年のラグビーワールドカップに出場するどの選手よりも、最低8回以上多くのタックルを決めている(60)。
勝利のチャンスあり
ルーマニアのヘッドコーチEugen Apjokは、日曜日にリールで行われるトンガ戦の試合出場メンバー23人を発表し、スコットランドに敗退した時のメンバーから9人を変更した。フッカーのOvidiu Cojocaruがチームのキャプテンとなり、通常キャプテンを担うCristi Chiricaは23人のメンバー外となる。
ヘッドコーチのEugen Apjokは先発メンバーに9人の変更を加え、スコットランド戦での記録的な敗戦には不出場であったフッカーのOvidiu Cojocaruをキャプテンとして起用した。
Cojocaru(26歳)は34キャップ目にして、初めてルーマニア代表のキャプテンを担う。
RWC2023を通してキャプテンを担ってきたナンバーエイトのCristi Chiricaは出場メンバー23人から外れ、Andre Gorinが代わりにフォワードの最後尾に入る。
Adrian Motocはルーマニアの選手として、唯一オークスの試合にこれまで全試合フル出場しており、RWC2023でセカンドローとして4回目となる先発出場により、この記録は保たれることになる。
スクラムハーフのFlorin Surugiuは、RWC2023で初となる先発出場が決定し、これによりルーマニア史上3番目にキャップ数が多い選手(104キャップ)としてMihai Macoveiに並ぶ。これはCatalin Fercu(109キャップ)と、かつてハーフバック団を共にしたFlorin Vlaicu(129キャップ)に次ぐ記録となる。
SimionescuはRWC2023で出場した全3試合のうち、アイルランドとスコットランド戦の2試合でシンビンを受けている。彼はラグビーワールドカップ史上、複数のイエローカードを受けた唯一のルーマニア人選手となる。
バックスのAlexandre BucurとMihai Graure は、両者共にRWC2023のスコッドに最近招集された。ベンチからの出場が叶えば、ラグビーワールドカップデビューとなる。
Romania善戦及ばず
プール戦最終日を迎えたラグビーワールドカップ2023。ベスト8が残り1枠となる中、この日リールで行われた同地での今大会最終戦で、プールBのトンガとルーマニアが対戦。プールBは既に3位までが確定しており、この一戦は互いに今大会初勝利を期して臨む一戦となった。
試合が動いたのは11分。自陣深い位置からアタックを開始したトンガはCTB(センター)ジョージ・モアラのビッグゲインを皮切りに相手陣内へ攻め入ると、151キロの巨漢PR(プロップ)ベン・タメイフナのラインブレークなどもあり、インゴールへ迫る中、最後はワイドへ展開しWTB(ウィング)ソロモネ・カタが先制トライを決める。コンバージョンも決まり、トンガが7-0として先手を取る。
さらにトンガは15分、敵陣22mライン付近でのラインアウトからオープンサイドへとパスを繋いで展開すると、フェーズを重ねずにラインブレークしたCTBモアラがインゴールへ走り込みトライ。キックも決まり14-0とリードを広げる。
一方、ルーマニアは19分にSO(スタンドオフ)アリン・コナケがPG(ペナルティゴール)を決め応戦するも、トンガペースの流れは変わらず、トンガは22分にトライ&ゴールで7点を加点。21-3として試合の主導権を握る。
しかし、ルーマニアは30分、敵陣でのラインアウトでサインプレーを見せ、一気にゴールライン付近まで攻め入ると、最後はFL(フランカー)クリスティ・ボボクがインゴールで飛び込みトライを決める。
SOコナケのキックも決まり、7点を返したルーマニアが反撃の狼煙をあげると、33分にはトンガにイエローカード提示され、ルーマニアにさらなる追い風が吹く。すると36分にはラインアウトからのドライビングモールで押し込む流れから、最後は38歳の大ベテラン、SH(スクラムハーフ)フロリン・スルジュがトライを奪うと、キックも決まり、勢いに乗るルーマニアが瞬く間に4点差に詰め寄り後半へと折り返す。
後半はトライの応酬となり、トンガは9分にラインアウトからのドライビングモールでトライを奪うと、ルーマニアも譲らず、15分に技ありのキックパスでトライを奪う。しかし、個々のスキルで上回るトンガ、22分のトライで再び主導権を握ると、26分のトライで40-24としてルーマニアを突き放しにかかる。
最終的にトンガはこの後、1トライを追加し、45-24で有終の美を飾る快勝。ルーマニアは随所に持ち味を見せるも、4戦全敗で大会を後にした。