ラグビーワールドカップ1999ウェールズ大会決勝

1999年11月6日 土曜日 

Wales Cardiff Millennium Stadium 収容客数74,500人(テレビ観戦)

35 - 12 Wallabies1991年以来2大会ぶり2度目の優勝

Wallabies

Wallabiesの鉄壁のディフェンス

Wallabiesは準決勝までの5試合を戦い、失ったトライは予選プールAmerica戦での1トライのみ。内側から湧き上がるようにディフェンスのバックアップが次々と相手選手に群がる「スォーミングディフェンス」は、当時世界最先端の戦術だった。決勝トーナメントに入ってからも、WalesSouth Africaといった強豪相手にトライを与えることなく勝ち上がってきた。8年前の1991年大会優勝メンバーでは、キャプテンのLOジョン・イールズ、CTBのティム・ホランジェイソン・リトルのコンビがチームを引っ張る。他にもSHジョージ・グレーガン、SOスティーブン・ラーカム、FBマシュー・バークといった名選手が揃い優勝候補の筆頭。

フランス代表ラグビー協会のエンブレム

ALL BLACKSを撃破したチーム

圧倒的不利を予想された準決勝ALL BLACKS戦で 43-31 と劇的な勝利を収めたFrance。ワールドカップでのWallabiesとの対戦は1987年第1回大会準決勝以来2度目。前回の対戦では試合終了間際にFBセルジェ・ブランコが劇的なトライを決めて逆転勝利を収めた。今回の決勝でも劣勢が予想されるが、ALL BLACKSを倒した勢いで初のW杯戴冠なるか。

前半は決勝戦らしく手堅い展開

FranceのSOクリストフ・ラメゾンのキックオフで試合はスタート。Franceはオフェンス時には敵ディフェンスラインの裏へのパントキックで、ディフェンス時にはパントキャッチからのキックカウンターで活路を探るが、Wallabiesの堅いディフェンスの前に中々得点を奪えない。一方のWallabiesも決勝の緊張からか動きに準決勝までの鋭さがなくトライを奪えない。グラウンドコンディションも万全ではなく、ボールを持った選手が少し滑るような場面も散見される。決勝戦特有の緊張感もあり、お互いにPGで点を積み重ねる手堅い展開となる。前半はWallabiesがPG4本、FranceがPG2本をそれぞれ決めて、Wallabiesが 12-6 と6点リードで折り返す。

後半に入ると、互いに2PGずつを決め合う。Wallabies 18-12 と6点リードのまま迎えた後半20分にマット・コーベインに代わりFLオーウェン・フィネガンが入ると試合の流れがWallabiesに大きく傾く。後半23分にも惜しい攻撃でトライを逃したWallabiesだったが、PGで3点を追加。続く後半26分にはキックオフのボールを繋ぎに繋いで最後はWTBベン・チューンが右隅にトライ。FBマシュー・バークのコンバージョンキックも決まり 28-12 と差を広げる。Franceも諦めずBKで突破を試みるが、Wallabiesディフェンスは最後まで綻びない。逆にWallabiesは終了間際の後半38分敵陣でのラインアウトからSHジョージ・グレーガンからバックフリップパスを受けたFLオーウェン・フィネガンがトライ。コンバージョンキックも決まり、35-12となった。最後まで意地を見せ攻め立てるFranceだったが、健闘空しくノーサイド。Wallabiesの2度目の優勝が決まった。

投稿者

ラグビー好きの食いしん坊

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