2011年10月9日日曜日
Wellington Regional Stadium 収容客数34,500人(テレビ観戦)
11 - 9 Wallabies勝利
フレッシュなメンバーのWallabies
WallabiesはSHウィル・ゲニアとSOクェイド・クーパーの23歳のハーフ団を筆頭に、キャプテンでLOのジェームズ・ホーウィル(26歳)WTBジェームス・オコナー(21歳)FBカートリー・ビール(22歳)FLデビッド・ポーコック(23歳)といったフレッシュな顔ぶれを揃えた。特にBKはユーテリティプレーヤーが揃い決定力が高い。しかし予選プールではIrelandに不覚を取り予選プールC組2位での準々決勝進出。攻撃力が魅力の若きハーフ団がチームを勝利に導けるだろうか。
経験豊かなSPRINGBOKS
SPRINGBOKSは前回大会に優勝し、今大会でも、キャプテンのHOジョン・スミットやLOヴィクター・マットフィールド、FLスカルク・バーガー、SHフーリー・デュプリア、WTBブライアン・ハバナなど優勝経験メンバーが健在。予選リーグではWales、Samoaに苦戦したものの4戦全勝で準々決勝に勝ち上がってきた。Wallabiesとは毎年トライネーションズで戦い、お互いの手の内を知り尽くしたライバル同士。前大会を制した高い経験値を活かし連覇に前進することが出来るか。
優位に試合を進めるSPRINGBOKS
SPRINGBOKSはSOモルネ・ステインのキックで敵陣に入り、FW戦で優位に立ちステインのPGやDGで得点を重ねたい。一方のWallabiesはラインアウトやスクラムを起点にサインプレーを織り交ぜWTBディグビー・イオアネやFBカートリー・ビールといった決定力のあるBKでトライを狙う戦略。
前半10分WallabiesはSOクェイド・クーパーの見事なタッチキックで敵陣に入る。敵のミスからボールを奪い最後はキャプテンのLOのジェームズ・ホーウィルがトライ。5点を先制する。リードされたSPRINGBOKSだったが、ラインアウトやスクラムで優位に立ち、キックで敵陣に入る攻撃を繰り返す。劣勢のWallabiesは必死のディフェンスで何とかトライを防ぐ。前半はそれぞれPGを1本ずつ決め合い、8-3 Wallabies5点リードで後半へ折り返す。
後半に入ってもSPRINGBOKSの優勢は続く。後半15分にはSOモルネ・ステインのPGで、後半19分にはDGで得点を重ね、ついにSPRINGBOKSが 9-8 と逆転する。さらに追加点を狙うSPRINGBOKSだが、この時間帯から疲れが見え始める。フェイズを重ねて前進してもサポートが遅れるとWallabiesのFLデービッド・ポーコックがボールに絡み押し戻されてしまう。粘り強いディフェンスで踏ん張るWallabiesは後半31分、敵陣に入りWTBジェームス・オコナーが逆転のPGを決める。この2点差をWallabiesが必死に守り切りこのままノーサイドとなった。
試合のスタッツを見るとテリトリーはSPRINGBOKS 76%、5回以上の連続攻撃はSPRINGBOKS 15回に対しWallabiesは 0回。タックルはWallabiesが3倍近く強いられている( 53回と147回 )。攻めたSPRINGBOKSに対し守り切ったWallabies。特にブレイクダウンでのFLデービッド・ポーコックの働きは本当に素晴らしかった。準決勝の戦いが楽しみだ。