2011年10月15日土曜日
Auckland Eden Park Stadium 観客数58,629人(テレビ観戦)
9 - 8 France勝利
上り調子かFrance
Franceは準々決勝で宿敵England相手に 19-12 と競り勝っての準決勝進出。W杯では4度目の対戦で初めて勝利を収めた。とはいえFranceは予選プールA組で2敗しており本調子とは言えない。怪我人が多くSOには本来SHのモルガン・パラが入る苦しい布陣となった。ティエリー・デュソトワール、ジュリアン・ボネール、イマノル・アリノルドキら経験値の高いFWがチームをリードして勝利を狙う。
名将ウォーレン・ガットランドHCが指揮を執り若手とベテランを上手く融合させ攻守にバランスの取れたチームとなったWales。LOサム・ウォーバートンやNo.8タウルペ・ファレタウ、WTBジョージ・ノースといった若手が攻守に体を張る。予選プールD組ではSPRINGBOKSに惜しくも1点差で競り負けたものの、怪我人も少なく順調な仕上がりで初の決勝進出のチャンスは十分にある。
Wales優位の立ち上がりだったが…
試合が始まると明らかにWalesのコンディションが良い。キックの蹴り合いで優位に立ちFranceを押し込み自陣に釘付けにする。前半7分にPGを決めて 3-0 としたWalesだったが、なおも得点の予感が色濃く漂う。情勢が変わったのは前半17分。それまで素晴らしい働きを見せていたWalesキャプテンでFLのサム・ウォーバートンがFranceのWTBヴァン・サン・クレールへの危険なタックルでレッドカード。Walesは残り60分以上を14人で戦う事になる。
数的優位を活かし前半21分、前半33分とPGを決めて 6-3 とFranceが逆転。Walesも必死に守り簡単には得点を許さないがFrance優位の状況は変わらない。後半9分にFranceがPGで追加点を奪い 9-3 とWalesを突き放す。
数的不利となり疲れも見え始めたWalesだったが後半18分にチャンスを迎える。交代出場のSOスティーブン・ジョーンズのキックで敵陣に入ると、ラインアウトからの連続攻撃を重ねた。最後は大型SHマイク・フィリップスが得意のショートサイドを抜けるプレーでトライ。1点差に迫る。
後半35分には逆転のPGのチャンスを得る。狙うのはここまでキック処理やラインブレイクで素晴らしい働きを見せていたFBリー・ハーフペニー。逆転の望みをひと蹴りに懸けた渾身のキックは無情にも数十cm届かなかった。ノーサイド直前にも26回の連続攻撃で得点を狙うWalesだったが最後はノックオンで試合終了。健闘空しく敗戦となった。