2007年10月19日土曜日
Paris Parc des Princes 収容客数47,929人(テレビ観戦)
35 - 10 LOS PUMAS勝利
開催国の意地をみせるか
Franceは劣勢と見られた準々決勝でALL BLACKSに対して劇的な逆転勝利を挙げたが、優位といわれた準決勝ではEnglandに惜敗。準決勝では力を出し切れず不完全燃焼で敗退した。3位決定戦の相手は奇しくも開幕戦で敗れた因縁のチームLOS PUMAS。開催国として同じ相手に2度続けて負ける訳にはいかない。SOにフレデリック・ミシャラク、CTBにはダビド・スクレラ、を起用し伝統の展開力で華麗なラグビーでの勝利に期待。
大躍進のLOS PUMAS
伝統のホームユニオン以外で初の4強まで勝ち上がってきたLOS PUMAS。準決勝のSPRINGBOKS戦では、良いところなく力負けしたが、準々決勝までの戦いぶりでは大会随一の輝きを放っている。とりわけSOファン・マルティン・エルナンデスの素晴らしいキックは刮目に値する。加えてFW陣の献身的な低いタックルと密集への集散の早さはトップクラス。チーム全体の結束力も高く、集中力を高めミスを減らし規律を守る我慢強さも見せつけている。この試合にも勝って有終の美を飾りたい。
躍動感溢れるLOS PUMAS
開幕戦でもそうだったが、LOS PUMASのFWはモール・ラックでもFranceの前進を阻み、低いタックルの後に必ず二人目の選手がボールに絡む。スクラムやラインアウトでもマイボールを確保出来ていてFrance相手にも怯むことがない。キックの蹴り合いではむしろ優位にたつ。決してここまでの勝ち上がりがフロックでないことをプレーで証明している。
前半はPGで先制されるも、すぐにPGで追いつき、CTBフェリペ・コンテポーミとLOパトリシオ・アルバセテのトライでリード。逆に前半終了前、ゴール前で何度もペナルティを得ながらFWでのトライに拘ったFranceの攻撃を凌ぎ、LOS PUMASが優位に試合を進めた。
後半25分にはLOS PUMASは自陣からのカウンター攻撃を仕掛け、FBイグナシオ・コルレトがトライを決めて 27-3 と大きくリード。Franceの反撃をFBクレマン・ポワトレノーの1トライに押さえ、逆に後半37分にCTBフェリペ・コンテポーミがこの日2本目となるダメ押しのトライを決めて3位入賞を決めた。
開幕戦でのタックル数を比較すると、Franceの 66回に対しLOS PUMASは 127回。3位決定戦でもLOS PUMASはFranceの倍以上の113回を数える。南米の新星フィフティーンの気迫が地元の期待を背負った開催国の意地を打ち破った。