2023年9月10日日曜日

ラグビーワールドカップ2023フランス大会予選プールB組

Marseille Stade de Marseille 収容客数67,394人(テレビ観戦)

18 - 3 SPRINGBOKS勝利

SPRNGBOKS

世界チャンピオン登場

南アフリカ代表、愛称「スプリングボクス(Springboks)」は、ワールドカップ(W杯)王者として連覇を誓ってフランスの地へ乗り込む。パワフルかつタフなプレースタイルを持ち味に、スクラムとタックルは圧倒的な強さを誇る。
W杯開幕前のワールドラグビーランキングは2位(9/4付)に位置。アフリカ大陸の王者はW杯の常連であり、過去にはニュージーランドと並ぶ3度の優勝(1995年、2007年、2019年)を果たしている。特に1995年大会は自国開催で初出場・初優勝を成し遂げ、国民に希望と結束をもたらした。前回大会ではプール戦初戦でニュージーランドに敗れながらも、その後見事な復活を遂げて、決勝でイングランドを下し3度目の優勝を飾った。
今大会の注目選手は、強力な突破力とタックルを持ち味とするNO8、FLのドウェイン・フェルミューレン、世界最高峰のHOの呼び声の高いマルコム・マークス。さらに、ファフ・デクラークやピーターステフ・デュトイら日本のリーグワンでもおなじみのスター選手が数多く在籍し活躍が大いに期待される。一方で冷静な判断力と正確なキックを誇る司令塔のSOハンドレ・ボラードはふくらはぎの負傷、膝をけがしたルカニョ・アムやルード・デヤハーといった主力がメンバー外(バックアップメンバーとして待機)となっている。
スプリングボクスはそのスクラムやタックルの強さ、スピーディーなランニングゲームで鮮烈な印象を与え、優勝争いを繰り広げること必至。フランス大会で史上最多4度目の王座を狙う。

スコットランドラグビー協会エンブレム

好調を維持する古豪

スコットランド代表は、国花のアザミのエンブレムを胸に、過去のワールドカップ(W杯)全大会に出場。ワールドラグビーランキングでも常に上位に位置し(大会前9/4付世界ランキング5位)、世界でもその実力は高く評価される。
過去のW杯最高成績は1991年大会の4位。この大会の準決勝イングランド戦は拮抗した熱戦となり、最後はキック1本の成否で決勝進出を逃した。それ以来、スコットランドはベスト8進出が最高成績となっており、今回のフランス大会での「4強以上」への進出に懸ける思いは強い。
注目選手は、SOのフィン・ラッセル。スコットランドの攻撃を牽引する重要な選手であり、クリエイティブなプレースタイルと正確なキックが魅力。最終スコッドには2019年日本大会のメンバーが14名含まれた。また、この大会を最後に引退すると表明していたFBのスチュアート・ホッグが、7月に即刻引退を発表。代表100キャップを記録したヒーローの最後の活躍を観ることができないのは残念。
スコットランド代表は、持ち前の攻撃的なランニングラグビーと情熱的なプレーで観客を魅了する。

チャンピオンが見せた盤石の試合運び

早くも大会3日目を迎えたラグビーワールドカップ2023。マルセイユで行われたこの日の第2試合に、ディフェンディングチャンピオンで、世界ランキング2位の「スプリングボクス」こと、南アフリカが登場。世界ランク5位のスコットランドと対戦した。

スプリングボクスのキックオフで始まった前半は、キッキングとアタッキングが目まぐるしく交錯するアップテンポな展開の中、圧力に勝る南アフリカが押し気味に進める。

南アフリカは11分、相手陣内でのスクラムで得たPG(ペナルティゴール)をSO(スタンドオフ)マニー・リボックが外し、先制機を逸するも、リボックは直後の14分、PGを今度はきっちりと決め、3点を先制する。

ハイレベルな攻防を支配し始めた南アフリカは、25分に再びリボックがペナルティキックを決め、6-0として試合の主導権を握る。一方、スコットランドは精度の高いキックとラインアウトからのスピーディーなアタックで、しばしば相手インゴールを脅かす場面を作るも、圧力と出足の速度で上を行く南アフリカの牙城を崩せない状況が続く。

それでも前半終了間際、スコットランドは立て続けにスクラムでペナルティを奪うと、ハーフウェイライン付近で得たPGをSOフィン・ラッセルが決め、3点のビハインドで後半へと折り返すことに成功する。

しかし、後半も開始から南アフリカが優勢に試合を進める構図に変化は起こらず、スクラムで盛り返したのを契機にスコットランド陣内へ攻め込む。後半7分に敵陣深い位置からFW(フォワード)が押し込む流れから、最後はFL(フランカー)ピーター ステフ・デュトイがこの試合初トライを決める。

これで勢いに乗ったスプリングボクスは、10分にアドバンテージの出ているなかリボックの長距離キックパスをきれいにキャッチしたWTB(ウィング)カートリー・アレンセが一気にインゴールへ持ち込んでトライを決めると、SH(スクラムハーフ)ファフ・デクラークがコンバージョンを決め、18-3とリードを広げる。

結局、後半からスクラムを修正したことで、死角のなくなった南アフリカは、その後も鉄壁の試合運びでスコットランドに思うようなプレーをさせず、18-3のままノーサイドを迎えた。

投稿者

ラグビー好きの食いしん坊

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)